親友の家に遊びに行った時のことです。
親友の家は、都内の一等地のマンションを買い取り、リフォームした間取りで、中階段も全て絨毯張りにした豪華な家でした。しかし元々マンションだったため、部屋の入り口が玄関のドアそのもので、しかもよく団地に取り付けられている重い鉄扉でした。閉まる時はもちろんガッチャン!と大きな音がするため、静かに開け閉めはできませんでした。
泊まりに行った時のこと、夜中に近くのコンビニでお酒を買ってこようという話になり、こっそり出て行くことになりました。
親に見つかったら怒られるため、ソロリソロリと階段を降りて行ったとき、私の先に歩いていた親友が、後ろの私を振り返り見るなり、私の後ろにある鉄扉をみて、
「もう!うるさくするからお母さん達気付いちゃったじゃん!」と怒り出しました。
私が通り過ぎた時には、ドアはしっかりしまっていたので、?と思い、うしろをふりかえるも、ドアはぴったりと閉まっていました。
すると親友が血相を変え、「今ドアの隙間から、こっちを睨むように覗いてたのだれ?」
この親友の家は、東京大空襲で被害後大きかった場所です。
周りをお寺と墓地に囲まれているため、たくさんの者達がいます。