次の日の話です。
前夜怖い体験をしても、朝になればリゾート気分全開になれるものです。
ホテルの部屋には、寝る時間まで戻らなかったせいもあります。
いよいよ寝ようかなぁ~。と準備し初めた時にダンナが、今日はどうする?大丈夫?と思い出させてくれました。
そう言われるとなんだか部屋の雰囲気が良くない気がするものです。
ちょっとビビりになって、ライトを全部付けたまま寝る事にしました。
私はドア側のベッドでした。

寝てからどのくらい時間がたったかはわかりません。
寒気で目が覚めました。
ライトはドア前しかついていなかったので、多分ダンナが消してしまったのでしょう。
怖いじゃあないか!と思った瞬間。
足音が聞こえました。
目をぎゅっと瞑り、何故か動いたらダメだと思いじっとしていると、ドアの方から足音が近づいて来てる事がわかりました。
薄目でそちらを見たら、昨夜のあいつ?そう、睨んできたあいつなんです。
物凄い形相でこちらにゆっくり近づいて来てました。

なんで2日も続けて出る?
何故そんなに怖い顔している?
私が何をした?
さっぱりわかりません。

又目が合うのは嫌なので、すぐ目を瞑りました。

あいつが近づいて来ている。
声を出してダンナに助けてもらいたくても、怖さで声が出ない。

すると突然
あいつの冷たい指が……。
 
私は右目をこじ開けられ、物凄い形相で私を睨んでいるあいつの顔が目の前にあるのです。

気を失いたかった!
こうゆう時って気がついたら朝だったって。そうゆうオチのはずじゃ?
頑張って?
見つめ合うしかありませんでした。
この状況をどうにかしなければと、
やっとのことでギャーと声が出た瞬間、ダンナのベッドに逃げました。

なんだ??と寝ぼけたダンナがライトを付けた時には、誰もいませんでした。


あいつは何者?

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